MUNI 広島ギャラリー
化学的な農薬を一切使わない、オーガニックな
伝統的手織り絨毯の専門店。
日本でデザインを起こし、工場は中国の自社工場で。
明朝時代の伝統がよみがえる美しい絨毯。
ビルの看板をたよりに奥の階段を上がると、およそ60平方メートルほどの部屋が現れる。そこには玄関用、リビング用、タペストリーなど深い藍色など、多彩な手織り絨毯が並んでいる。美しさに魅せられ吸い込まれるように見つめていると、いつしか美術館の入り口に立っているかのような錯覚に襲われる。
今年で20年を迎えた「MUNI広島ギャラリー」は、東洋の美の最高峰といわれたクラシカル・チャイニーズラグの製法と伝統美を現代に甦らせた、多くの人々憧れの絨毯を取り扱っている。日本でデザインを起こした後、中国西北部の甘粛省にある自社工場で製産。かつて、宮廷用の最上級の絨毯は、敦煌芸術に代表される西域の高い文化、黄河上流の豊かな自然に育まれた最高級の灘羊の羊毛、そして祁連山脈からの雪解け水があってこそ生まれてきた。MUNIの絨毯はそんな歴史的な聖地で、古来の伝統製法を取り入れている。カシミアのような上質で柔らかい羊毛は、手で紡ぐほどに弾力が生まれ、空気をますます含んでいく。夏涼しく冬暖かい、人と自然の理にかなった逸品がMUNIの絨毯だ。
心も体も満たされていく。本物に触れて過ごす時間の大切さを。
生活の中で、本当の快適さを求めるなら、「家に家族がくつろげる場所を作ること」と高橋さんは断言する。絨毯1枚がその役割を担うとしたら、そこはとびきり贅沢な空間になりそうだ。快適で上質な暮らしを演出し、部屋の雰囲気も変わる。インテリアにもしっくりと馴染み、多くの人が一度使うと手離せない、と言うそうだ。「子どもの感性を育むため、長女が生まれた記念にと買い求められた人がいて、嫁ぐ時にその絨毯を持たせたいらしいですよ」と高橋さん。心地よい家づくりは、上質な空間を作り、家族でくつろいだり楽しい会話をしたり。絨毯1枚分のスペースを家族の居場所と決め、本物に触れて過ごすことで豊かな時間が生まれていくようだ。
新しいことの兆しが見えて、
とても励まされるうらぶくろ。
本通り商店街に携帯電話を販売する店やドラッグストアが増えてきたことで、街の深みが減ってきましたね、と高橋さん。でも、若い人が頑張って、新しい時代が来るのかと期待するところもあるそうだ。店にも若い男性やカップル、家族での来店が増えて、そういう兆しが見えるのはとても元気づけられるという。
MUNI 広島ギャラリー
〒730-0035 広島市中区本通9-12 ラフォーレビル2F
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜日、第1・第3水曜日
URL:https://muni.co.jp
TEL:082-545-6162